仮面家族ー父

父は事なかれ主義

もめごとは嫌い

でも母にはキツイ事を言うらしい

その愚痴が私にまわってきてた。

父親らしいことをしてもらった覚えはない

うるさいと怒鳴られたことは覚えてる

・お風呂が熱くて大きな声を出しちゃったとき

・苦手なクモが出て泣いちゃったとき

・好きな音楽をかけていたとき

頭痛持ちの父にとって、

大きな音は不快だったのだろう。

でも、いきなり怒鳴って終わり。

たまに平手も飛んできた。

大きな声を上げてしまう理由はおかまいなし。

一方的に、突然に、怒鳴られた。

話しかけても必要最低限の言葉しか返ってこない。

買ってやったのに、とか

恩着せがましく言われたことはある。

父の判断が必要だったときには逃げた。

だけど、父として敬えと言う。

そんなの、無理。

ずっと、苦手だった。

でも、母と話すよりは

まだ、話が通じることが分かった。

とはいえ、父は母に強くは言えない。

周りに言いふらしに行く母を止めることは出来ない。

半年前、母に対して初めての反抗をした。

母の言うとおりにしなかった。

断った。

母は、私がなぜ、そんなことを言ったのかを

私に問いただすことはなかった。

そうか、と言っておきながら、

周りに泣きつきに行ったらしい。

母は、娘にこんなことを言われた、

と、あちこちに言いに行ったらしい。

父は私には私の考えがあるのだから、

と言ったらしいが母には届かない。

 私がどんな思いを抱えてきて、

どんな思いでやっと言えた言葉なのか、

母は思いもしない。

その言葉を言うしかなかった苦しみを分かろうとはしない。

娘が自分の思い通りに動かないことを嘆くだけ。

それを言うことで、私が周りにどう思われるかは考えもしない。

悪いのは私。

親の言うことを聞かない親不孝者。

家族の一大事に駆けつけてこないのは人でなし。

家族らしい思い出はないのに、

家族なんだからと強要される。

父は、母がいろんなことを言いふらしにいくことを止めることは出来ないし、母の思いを聞くこともしない。

父に話が通じることは分かった。

でも、父に行動力はない。

私に、気持ちは分かるよ、と言い、

母にも同じように言う。

どっちにも少しのいい顔をして、

どっちからも嫌われないようにする。

父も風見鶏。

仮面家族は昔も今も、ばらばら。